About Us
Introduction
私が代表を務めさせて頂いております音楽制作ギルド、「新音楽制作工房」(海外名「SHIN-ON-GAK」)は、2020年の「戒厳令下の新宿」という映像作品をテストランとして試作し、その芸術的手応えを受け、2021年に正式に組織化されました。
組織化以降、私は個人での音楽制作を一切止めており、作品の全ては、依嘱を受けた外注作品(受動)から、私自身の自発的な音楽活動(能動)まで全て「菊地成孔 / 新音楽制作工房」のクレジットの元、ギルド制作の形態を採っています。
HIP-HOP、POPS、ELECTRONIC作品へのビート提供、新曲の作曲、等々、ストレートに「音楽作品」に対する作品提供は言うまでもなく、映画、TV番組全般、TVCM、映像使用のモダンアート、等々、あらゆる映像メディア、コンテンポラリーからストリートまでのあらゆるダンス・パフォーマンス、ファッション・ショー、演劇、等々、あらゆる上演メディア、といった「音楽を必要とする、あらゆるメディア」に対して(また個人でお愉しみ頂く、個人消費に対しても)全方位的に我々の作品をご提供させて頂きます。
「ギルド制作」と一言に申し上げても、中世の巨大宗教絵画や、我が国の浮世絵のように、所謂「親方と職人」「有名作曲家とアンダースコアラー」というヒエラルキー的な階級は存在せず、20名から成る構成員全員が独立した作品を制作し続け、それを購入して頂くことを基本的な活動形態とします。
我々はYouTubeに作品のカタログを設置しており、それが後述する、「ギルドとしての、我々の作品販売方法、その独自性」と直結しておりますが、しばらく組織それ自体の構造についてご説明差し上げます。
写真:©︎池村隆司
組織化の経緯と、営業内容 / 規模について
彼らは元々、私の私塾で私から和声学、律動理論の薫陶を受けた者たちですが、2019年ほどから、塾生である彼らの作品クオリティ平均が、私の作品クオリティと同等もしくはそれ以上、という水準に達したと判断し、冒頭、「戒厳令下の新宿」の試作を経て、彼らとの合意の上で組織化した。という経緯を持ち、これが「親方と職人(例えば私が下絵を描き、弟子たちが仕上げ、最後に私が署名する。といった)」というヒエラルキーを持たない事に通じています。
繰り返しますがアニメ制作に於けるプロダクション / スタジオの構造とも似た、「カリスマ=師であるである代表者(=菊地)が弟子を束ねて自作の量産体制と作品水準を維持する」集団ではありません。
全員が同等に作曲家であり、また内部での共作関係(これは、現在一般化している「コラボレーション」とも原理的には違います。組織内でのことなので)も、あらゆる組み合わせで可能です。
依頼納品数に対しては、一括納品、また、後述する「曲単位の売却」として、最低1曲から最大で50曲程度(メディアに換算するならば、<映画音楽のOST全曲程度>)まで対応させて頂きます。
また、ここで言う「1曲」は1〜2秒=企業サウンドロゴ規模、10〜15秒=TVCM規模、120〜180秒=ポップソングのシングル曲希望、5分〜30分超=西洋音楽における交響曲、現代曲規模、までを意味します。
言い直せば「作家集団」とでも言うべきなのでしょうが、「作家集団」という単語から、具体的な制作形態、販売形式、等々をイメージするのは困難であると思われ、また「階級性の存在しないギルド」と言われても明確なイメージ持てない方も多いと思われるので、我々独自の営業形態についてご説明します。
「カタログサイト=既成楽曲販売」の存在
我々の活動の中枢を担う最特異点として、「商品カタログ」の存在。があります(*2022年に開設しましたが、現在、当サイトの開設を受け、一部改築並びにコンテンツの増強を計画しております)。
音楽以外の商品に於いてはカタログ販売、通信販売は定着しており、その開祖はアメリカ合衆国におけるデパートメントストアの、遠距離顧客へ対するサーヴィスという説が有力ですが、「通販生活」のように(紙の)カタログ冊子形態と言わず、ZOZOTOWNのようにWEB上のカタログ形態と言わず、カタログ販売、通信販売の歴史は、メディアやテクノロジーの驚異的な発達を他所に、原点からほとんど姿を変えずに存在し続けています。
我々の商品は音楽の楽曲ですので、先述二つの代表的カタログ販売形態におけるカタログとは、やや趣を異にするものの、基本的にその構造は全く同じであり、つまり、「どなたでも無料で閲覧でき、その場でお気に入りの商品を購入できる」訳ですが、具体的なカタログの構成として
- ジャンル別
- 作家別
となっております。
ジャンルは
- Hip-Hop / R&B
- Electronic
- Jazz
- Pop
- Uncategorized
- For Films(いわゆる「映画音楽」)
- Advertising(いわゆる「TVCM」)
の7分類、作家は当サイト「Creators」にもある通り、代表の私を含め、20人体制になっております。
音楽の「カタログ的」な発表形態としては、SoundCloudのように、楽曲を視覚的に捉える場合、波形が示される形態が一般的ですが、我々のカタログは「YouTube上にある」という性質から、全ての楽曲が「動画」の形を採っており、かつ動画とはいえサムネイルが貼ってあるだけなので、実質上静止画です。
(*これに動画を当てがってみる。というプロジェクトが進行中で、現在我々は、フリー素材のみならず、積極的なコラボレーションとして、「動画作品」のご提供を広く公募している状況です。ご提供くださる方は「Contact」を通してお送りください)
既に売却されている楽曲には「売却済み(SOLD OUT)」の札が付され、楽曲は聴けなくなっております。また、売却先の明記は、顧客の皆様の意思に委ねております(「むしろ詳述してほしい」というお声も頂戴しておりますが、先述、現在改築中でして、こうした情報管理が完全なものになるのは、改築終了時となります)。
いずれにせよ、カタログから楽曲をお聴き頂き、購入して頂く、というのが我々の商取引の根幹となりますので、何よりもまずカタログサイトのチェックをお願い致します。
現在、即購入できる楽曲は330曲ですが、新曲のアップはほぼ毎日行われており、カタログサイト自体、もしくは我々の公式Xにてアナウンスさせて頂いておりますので、そちらも併せ、チャンネル会員登録よろしくお願い致します。
具体的な販売方法
我々と、一般的に「音プロ」と呼ばれる、商業音楽制作会社との最大の違いは、こうして、「既に完成している作曲作品を、YouTube上に常時展示(=視聴可能状態)している」。という点です。
一般的に「音プロ」は、複数の作家と個別の契約を結び、顧客からの依頼を受注してから制作に入ります。
これは「依頼者の希望を忖度 / 理解」した、という前提で、まずデモを納品し、音楽業界では「打ち返し」と呼ばれる、修正→再修正を繰り返し、締め切りまでに最終納品を済ませる。という過程を踏みます(我々はこの過程を、音楽の向上という結果を招く、有意義な行為とは看做しません。時間の無駄と判断しています)。
この過程には「音プロ」が、作家と依頼者=顧客との仲介者となって、予算の計上、報酬額の決定、といった調整を相互的に行う過程が不可避となりますし、中間搾取も不可避的です。
我々の作品の販売形式は、「カタログから選んで購入して頂く」という形によって、この過程を根本から無くした、所謂「通信販売」と似たシステムになっており、また、後述しますが、1曲の価格は全て同額に設定されていますので、価格交渉や予算計上という過程も存在しません。
この形式は、「音プロ」の販売形式から発生する、タイムパフォーマンスを阻害する、あらゆる構造的な齟齬やストレス、無力感(「仕事だどうせ」と投げてしまうメンタリティ)を根絶した状態で、低価格、高品質、高音質での楽曲提供を可能にしています。
売却から権利の管理、契約書の作成、等々の事務は、私が代表取締役を務めております音楽事務所 / レーベルである「(株)ビュロー菊地」並びに、出版社である「ビュロー菊地ミュージック」が承ります。
また一方、「音プロ」と同じ、「依頼を受けてから作曲を開始する=書き下ろし新曲」という形態もお引受する体制も同時に整っており、その場合「音プロ」に充当するのは、私個人となり、作家と依頼者の方を繋ぐべく代表稼働致しますが、この場合の事務も、私が代表取締役を務めております音楽事務所 / レーベルである「(株)ビュロー菊地」、出版社である「ビュロー菊地ミュージック」が承ります。
それでは<販売形式(価格設定 / 各種サーヴィス含む)>のご説明に進みます。
販売形式(価格設定 / 各種サーヴィス含む)
曲単位で購入される際、カタログ上の楽曲価格は、曲の時間、トラック数、バジェットを問わず、一律5万円になります(既に「1曲のみのご購入」という形で売却している楽曲は数十曲に及び、別項、「カタログサイトについて」に詳述しますが、カタログ上に売却済みである旨、売却先(問題ない場合のみ)と共に明記させて頂いております)。
ここでの商品=楽曲は、作家によるミックス・ダウン並びにマスタリングを経た2ミックスの形での納品となります。
映画音楽等々、劇伴使用で多く求められる「ステム(全チャンネルを分けて納品)」を希望される場合は増額させて頂きますが、こちらは希望内容に幅が出るので、基本価格はありません。また、「ステム」の依頼内容が明確でない場合を含む、あらゆる編集上のサーヴィスに関しては、次項で詳述します。
サーヴィス1「選曲」
メディアを問わず、複数の楽曲を購入希望される際、「どの曲が欲しいか?」「何曲欲しいか?」は、基本的に依頼者=顧客の皆様にお任せしておりますが、通信販売のリスクの一つとして「あれもこれも欲しいが、決めきれない」「カタログ内の全曲を視聴=吟味しきれない」というケースに際しては、代表である私が、顧客の皆様の作品(動画があれば動画を、公演内容があれば公演内容を、等々、全てのケースで)を拝見させて頂いた上で、最適性、最適数を判断し、購入前段階で選曲を行なった上で、提案させて頂くというサーヴィスをご用意致しております。
これは、セレクトショップのバイヤーや、AI判断によるレコメンド機能よりも、パーソナル・スタイリストや、貴金属やコスメ類等のコンシェルジュに近く、私と顧客の方との密接なコミュニュケーションが基本となっておりますが、「複数曲の同時購入者対象のサーヴィス」として料金は頂戴いたしません。
サーヴィス2「編集」
現在は、音楽制作ソフトが広く普及しており、動画のクリエーターの方が、既成曲のクリアランス(使用権の獲得)をした上で、簡単な編集作業を行なったりするケースも見受けられますが(そもそも動画クリエーターが音楽も制作する。というケースもあります)、前述「ステム」が欲しい。という場合に、ステム分割(これには前述、別途料金が必要となります)から切り出し部分の選択、更には作品のタイムラインに合わせたルーピング(反復)、BPM変化(速度の調整)、エフェクト等々の「編集作業」も、「選曲」と同様、私が稼働して無料でサーヴィスさせて頂きますが、サーヴィス対象も、「選曲」と同様、「複数曲の同時購入者」のみとなります。
「1曲を購入し、それをメイン使用に、同曲のステム分割と編集を施し、所謂「別バージョン」をいくつか欲しい。というご希望は、複数曲購入と同等と見做し、別料金を頂戴することになりますが、これは時価=応相談。とさせて頂きます。
「書き下ろしオリジナル作曲」への対応(アコースティック制作含め)
カタログに対する説明が長くなりましたが、勿論、カタログ外、「書き下ろし新曲」へのオファーも承っております。作家を御指名して頂くことも、雰囲気を指定していただければ、私が最適だと判断する作家を決定することも可能です。
また、カタログ上の楽曲は、現状では全てDAW制作=打ち込み作品となっておりまして、「書き下ろし新曲」が、DAW制作限定であるかのように、カタログ自体がリードしているのもまた事実ですが、ギルド内には私を含め、アコースティックによる(演奏や録音)を前提とした楽曲の作曲家も多数おり、一例として映画「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」では、映画用の書き下ろしオーケストラ曲や、ミクスト・ジャンル(長歌、ガムラン、電子音)による即興演奏も提供させて頂いております。
こちらもDAW制作と同じく、作曲家の指名を頂く場合でも、私に作曲者の決定を御依頼頂く場合でも、私自身、もしくは他の作曲家との共作をご希望される場合でも、等しく時価=応相談とさせて頂きます。
また、アコースティックでなく、オリジナルのDAW作品であれ、「DAWにアコースティック楽器を加えたい」というミクスト・タイプでも、「購入したカタログ作品にアコースティック楽器を加えたい」というハーフ・オリジナル作品でも、作曲者への指名を頂戴すれば、全て対応させて頂きます。このケースでの事務も、他のケースと変わらず菊地成孔、「(株)ビュロー菊地」「ビュロー菊地ミュージック」が承ります。
例外的なケース
我々は作曲家のみならず、ヴォーカリスト(男女)、ラッパー(男性のみ)、作詞家(男女。英語 / 日本語に対応)、そしてAI搭載のあらゆる生成作品の作者も複数おり、指名を頂戴し、打ち合わせのお時間を頂ければ、時価=応相談にて対応させて頂きます。事務は他全件と同様です。
以上です。ご質問はコンタクト頂いた際に全て対応させて頂きます。
新音楽制作工房代表
菊地成孔
作品カタログ(Youtube)
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